どうもヤジキタです!
先日、雪組東京宝塚公演『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』を観劇してきましたよ!
S席ながらもサイド5列目という相変わらずのチケットを充てがわれ、ウキウキで観に行った訳でございますが…
まず言いたい!
やっぱり1本物で退団って、
うーん…だわ…(笑)
しかもね…
この『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』で退団って1番相応しくないように感じてしまいましたね、改めてさ…
まぁ、
一旦そんな話は置いといて公演評ですが、
えー…率直に言って1幕は相変わらずの『ベルばら』でしたね…(笑)
古臭いセリフ回し、全体的に少ない動線、全体的に少ない登場人物、全体的に盛り上がりに欠ける展開と、
ベルばらが宝塚歌舞伎と言われる所以が見事に詰まっておりましたね…
2幕になると、
フランス革命が勃発するに伴いオスカル&アンドレによる戦闘シーンや、
マリー・アントワネットの最期のシーンなど心を揺さぶられる場面が増えるので1幕よりは見応えがあった。
ただ、どちらにも言えるのは、
主役であるはずのフェルゼンの存在感が絶妙に薄いという点である…
2013年雪組版に比べると大幅に演出が変わっており、
- マリー自身をより気高き人物に描く為の場面追加
- オスカル&アンドレの内面や葛藤を深く掘り下げる場面の追加
- ルイ16世のキャラクター像変更やマリーとの絡みの場面増加
- 平民と貴族の対立構造をより鮮明に描く場面追加
ストーリー自体は見事にブラッシュアップされて、見違えるように素晴らしい物となった反面、
フェルゼンがこの一連のフランス革命物語にとって如何に傍観者でしか過ぎないかという事を深く思い知らされる出来となってしまった…
結局この物語を動かすのはマリーであり、オスカルであり、アンドレであり、
フェルゼンが何かをしようとしても物語を紡ぐ素材が自身には無い為いつも受身にならざるを得ないのである…
故に物語をブラッシュアップして、より人間味あふれる深いものにすればする程、フェルゼンの存在感が薄まっていってしまうと感じる…
結局は、フェルゼンというキャラクターを主役とするには、あまりにも史実上限界があると言わざるを得ず、
これ以上のフェルゼン単体での深掘りはどう頑張っても無理だという事でしょうね…
歌唱シーンこそかなり多いが、
いずれもソロばかりの心情を歌うシーンばかりで民衆を動かしたりする派手な場面は無く、盛り上がる場面は結局オスカルにかっさらわれてしまうのよね…
1幕も2幕もフェルゼンの存在感はマリーやオスカルに食われ気味であり、
彩風咲奈は本当にこれで退団するの…?
、と問いたくなるのが実情である…😅
強いて言えば今回の演出は退団する彩風咲奈のため演出と言うよりも、
マリー・アントワネットを演じる夢白あやの為に仕上げられた作品と見た方がしっくり来るくらいマリーの存在感が非常に高かった。
もしも退団するのが彩風咲奈ではなく、夢白あやだったとすれば諸手を挙げて称賛する所であるのだが、
残念ながら退団するのは彩風咲奈である以上、今回の演出には退団するトップに贈るという思想・信念は、ほぼほぼ感じ取る事は出来なかった…
まぁ、恐らく演出の谷正純先生も、
その辺りの空気は察してフィナーレを彩風咲奈ワンマンショーに仕上げたのでしょうね。
本編の彩風咲奈に対するモヤモヤを吹き飛ばすようなフィナーレは非常に良かったと思う!
羽根無し公演と分かっているからこその、ロケット中に羽根を背負っての登場サプライズはファンにとっても嬉しい限りであり、その後の10分以上に渡る出ずっぱりダンスフィナーレをもってダンサートップとしてのせめてもの本懐を遂げたと言えましょう。
(途中人壁を作って汗拭きタイムまで作る徹底ぶりよ!笑)
上記の通り、
男役トップの退団公演としては非常に微妙な今作ではあるが、
作品自体は洗練されて非常に観やすかったと思う。
追加シーンのおかげでルイ16世やマリーアントワネットがより人間味あふれるキャラとなり、ラストシーンにより深みが出た所は昔からのファンにとっても◎
ご新規を意識してか、
登場しないのに名前だけ出てくる人物も極力カットした事も◎だと思う。
フランス革命ヲタク(=ヅカヲタ笑)ならばいざ知らず、
『ベルばら』というネームバリューに惹かれて観に来たご新規様にとっては、ミラボーとかラファイエットとかロベスピエールとか登場もしないくせに名前だけを出されても混乱するだけなので省略・簡素化したのは良い事だと思う。
そもそも国王一家逃亡未遂事件(ヴァレンヌ事件)が無かった事にされている時点で歴史好きとしては…とはなるのだが(笑)、
そこは半分フィクションなので、
まぁ、しゃあなしですね(笑)
話題のパレード客席降りも、
マンネリ化に一石を投じる斬新な演出だったし(2階席はドンマイ…)、
1本物のメインキャスト以外の出番の少なさ&ソロ歌唱ばかりの合唱シーンの少なさ等をカバーする良い試みだったと思う。
(間近で見た眞ノ宮るいは美しかったの…😁)
そうは言っても1本物なので総出演者の出番をカバーしきる事はできず、
大人数での歌唱シーンも少ない事から『ロミオとジュリエット』や『アナスタシア』以上に人数の持て余し感を感じてしまったのも確かである…
ご新規様にとっては非路線のスターなど動く大道具に過ぎないように思われるかもしれないが、
ある程度宝塚に親しんだファンにとっては端に立つスターも大切なご贔屓の1人である以上、役名は無くても良いから舞台上にだけは可能な限り立たせて貰いたいと思うのが人情だと思いませんか…
トップ男役の退団公演にもそぐわないし、また大劇場でやるにしても役が少なすぎるので、別箱でやるくらいが丁度良いと実感してしまいましたね…
(てか役の量に対して専科さん多すぎかな…)
フィナーレこそ朝美絢の出番は少なかったものの、本編やポスターでの扱いを見ると礼真琴無き後の劇団の顔は朝美絢になってもおかしくはないかもしれませんね。
(それでも学年を考えれば永久輝せあ&暁千星の台頭待ちだとは思いますがね)
それは兎も角、
まぁ彩風咲奈の新人公演時代の想い出作品という事だから、
本人も納得して公演を遂行しているのだろうから、あまりグチグチとは言わないようにしないといけませんね…😅
(まぁ言うけどね…笑)
キャスト別評はまた今度という事で今回は終了でございます!
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